劣等感2

ひとりで過ごすことに慣れてきた。

ひとりになると、人と話すことで消費するエネルギーがなくなって、他のことにそそげるようになると思う。

でも、未だに態度はよくない。ここまでズルズル引っ張っているのは、素直になれない意地と、あの人の気を引きたいからだろう。けどもうやめよう。ひとりになることは、人を拒絶することじゃなくて、ただひとりの時間を多くするだけ。ひとりの時間は、最初は寂しかったけど、噛み合わない歯車を調整するのには必要な時間だった。私は、あの人が大好きだ。自分の心のわだかまりさえなければ素直に好きといえる。けど、少し距離をとったことも間違いではないと思う。私はある種あの人に依存していたと思う。あの人の対等な存在でありたくて、特別な存在でありたくて、けどあまりの違いに、自分に対する劣等感がつのっていって。あの人は何も悪くないのに、妬みを抱いてしまった。嫌いにならなくていい人を嫌いになるところだった。

けど、もっと柔らかくていい。大らかでいい。あの人はあの人でやっている。わたしはわたしで頑張っていく。

『偏らない、拘らない、囚われない』